PICTURE DIARY 3004TH2015

PD20150430s
昨日、SOLANGE PASSPORTを全て仕上げる。全ての絵には、水平線と地平線が描かれている。僕らは大昔から眼を細めて空と海の間の、あるいは空と大地の間の果てしの無い彼方に行きたいと願い、同じように空と海の間から、そして空と大地の間から来るものに期待して、時として畏れた。そのなだらかな弧を描く境目の連続の意味を知らずに。あるいは充分に知りながら。誰も何の約束も出来ずに旅は続いて、それは旅と言う概念ですら無く、ただ生きるために必要なだけ歩き続け、漂い続けた。僕らは今、何を約束出来るのだろうか、ただ生きるために必要なだけ旅を続けるのだろうか。何らかの欲望が旅をさせるのだろうか。自分の棲家から一歩も出ない旅もあるだろう。旅人を迎え入れるだけの旅もあるだろう。どのようなかたちにしても、僕らは旅をして来たし、これからも旅を続ける存在だ。この宇宙があろうがなかろうが。物理的な水平線や地平線があろうがなかろうが。旅を続ける。

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