PICTURE DIARY 2504WE2012


水戸へ行く。茨城県総合福祉会館で開催中の水戸書芸院、深見紅雨先生の主催する「書契」誌友展を見に寄る。紅雨先生は書家、故深見子浩師の弟子であり妻であった方で、ご自身が書道家になろうとは全く思いもしなかったとおっしゃる。子を育て、ただ良き妻であろうとなさったが、にこやかで大らかであったと言う子浩先生の傍らに生きて、その見識と書に向かう気迫とを自然に会得なさったと思える。紅雨先生は、元来明るくお茶目で可憐な方である。その書には先生の本質的な性向と、激しく厳しい表情が顔を覗かせて楽しいと同時に鋭い。仲間展として学生、初心者の作品も多く展示されており、そこには子供たちの自由が感じられる書が興味深い。尋ねると、先生と話をしながら書くのだそうで、例えば「風」という文字であるならどんな風か、顔に当たり気持ちが良いとか、風に乗って空を飛びたいなど、その字をイメージして会話をしながら書くようにすると言うことだ。創造性と創作力を引き出すとても面白い試みだと思う。書に向かう時、筆に墨を含ませて紙に接する一瞬に、それまでの人生の全てをかける。鈴木茂兵衛商店へ。SUZUMO CHOCHINのパッケージと新しい提灯の製作に向けての打ち合せ。良いアイディアが降ってきますように。

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