PICTURE DIARY 1402TH2013


ルービンシュタインのマズルカ全曲集、51のどの曲を取り上げてみても素晴らしく美しい。ショパンのマズルカの譜面自体が一音の隙もなく選ばれ、考え抜かれた、一切の無駄がない、整然とした美をたたえた音符で構成されたものであるに違いない。ぼくは譜面を読んだり、ピアノを弾く者ではないが、少しだけでも感じることは出来る。ルービンシュタインのマズルカには、ポーランド人がマズルカを踊る様子や心持ちの誇らしく楽しげな有り様が、深く推考されて息づいている。ショパンとルービンシュタイン、同じ祖国を持つ者同志のつながりについて想いを巡らす。極力飾りのない簡素な華麗。それとは俄に気付かない深くさりげない解釈。マズルカを踊るポーランドの人々の姿形や床を踏む足音、鼓動を感じ、想像しながら一日中繰り返して聴く。

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