PICTURE DIARY 1103SU2012


東日本大震災から一年が経つ。14時46分、黙祷する。この国の、あるいは世界の地震を防ぐことは出来ないのだろうか。より正確に予知する方法は無いのだろうか。地震や津波に対して安全な建築の仕組みを考え出せないのだろうか。復興の計画と同時に研究を進めるべき主題がある。今日を節目として、この一年を振り返り、被災地を訪れることは無かった。自分たちの置かれた状況が許さなかった。そして、全世界が被災した、という認識に変わりはない。原子力発電所の事故を考えると、地球全体に及ぼす影響は計り知れないのではないか。放射能は世代や種の連鎖、環境を超えて伝わる。これからも僕たちに出来ることを続けて行かなければならない。無力ではない。地震について、断層の有無や、過去の大地震の規模、大津波が襲った例や証拠が次々に情報として明らかになっている。知らなかったこと、忘れ去られていたこと、僕たちはいつか、いつも思い出す。思い出させられる。忘れまい。忘れまい。自分の表現する作品の中に深く強い記憶は自然に生きる。そんな意識を持続した一年でもあった。そしてこれからも。生き残った者たちのみが死者を弔うことが出来るのであるから。無駄にしてはならない。

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