PICTURE DIARY 0611WE2013

PD20131106s
2匹の猫は、動物の愛護協会、捨てられたり、行き場の無い犬や猫を保護する団体から、妹の紹介を得て引き取ることになった。雌と雄の姉弟である。雌の姉さん猫はボンベイのような黒猫で、アリスと名付けた。雄の弟はナイスと名付けたシャムミックス。東京から車で2時間程のいなか町で保護されたそうだ。写真を見せていただき、ボランティアの方にこちらに連れて来てもらい、環境の確認と面接をかねて対面をした。2匹を気に入ったし、2匹もぼくらを気に入った風なのでそのまま東京に居ることになった。その時の第一印象で名前を付けた。アリスは、写真を母に見せると「まあ!後ろ向きね!」と言われる程真っ黒なシルエットとダークな瞳は金茶色で黒く深く、こちらを向いていたとしても、表情はつかめない。写真には写りにくい個性を持っている。ルイス・キャロルの「アリス」の物語の全てを体現しているような印象で、何をするにしても、しないにしても、遊んだり眠ったり食べたり、インターバルが無く何かにつけて精一杯な、暖かい影のような猫だ。ナイスはシャムの血が強く出て、ノーブルであり茶目っ気たっぷりの、綺麗な水色の眼が少し斜視で、そのために真剣になればなるほどお道化て見える役者顔の人気者で、観察していると、する事成す事のことごとくが期待どおり、またはそれ以上のパフォーマンスで、心の内で思わず「ナイス!」と叫んでしまう。保護協会の担当の方から、紹介の写真を見せていただいた時には、シャムミックスのナイスが雌で、アリスが雄と説明があったが、対面に先立っての予防ワクチン注射の際、性別が逆と分かったようだ。2匹はいつも仲良く寄り添って、取っ組み合いの遊びを無上の喜びとしている。目新しい物や、少しでも高い所を競い合っている。2匹の個性も日を追って際立ち、ナイスは雄らしく筋骨が逞しくなりはじめ、アリスは雌らしくビロードのように輝く黒い毛並みとしなやかさは幼い頃には見られなかった優雅を現し始めた。2匹が社交界デビューする日も近い。

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