PICTURE DIARY 0604SA2013

PD20130406s
一日雨、嵐のように。アトリエと接した裏手の隣家が空地になり、久しく時が経つ。夏には盛大に青草等が繁り、秋の終わりには刈られて冬枯れ、今、この春になり少しずつ雑草が育ち始めている。その隅のコンクリートの塀の脇の朝日の当たる一角に、明るく晴れやかな青紫色の花が咲くのを何日か前に目にとめ、気にかけている。何と言う名の植物なのだろうか、空地の道路側には、ロープが張られてその花に近付くことは出来ない。歩いて、自転車で、車で、道を行くたびに花を見ながら通り過ぎる。今日も車で通りかかると、雨に濡れた明るい青紫色のその花は、より明るく生き生きとした色彩になっている。「ヘイワキムラサキソウ」。勝手に名付けてつぶやいてみる。「ヘイワ、ムラサキソウ」。美しい草花を見ると、あるいは見ながら、ぼくはいつも願い、祈る。平和な一日であるように、平和な世界でありますように。住宅地の一角の荒れた空地の自然な土の上に、名も知らない雑草のような姿の美しい花。その名前を調べることはなく自分で名をつける。

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