PICTURE DIARY 0505SU2013

PD20130505s
ラ・フォル・ジュルネ3日目。10時55分よみうりホール。レジス・バスキエのバイオリンとアンヌ・フェレックのピアノで、フォーレの「バイオリン・ソナタ第1番イ長調op.13」とサン=サーンスの「バイオリン・ソナタ第1番二短調op.75」。師弟関係だったフォーレとサン=サーンスのバイオリン・ソナタ、聴き比べてみる。その違いこそが二人の友情を育んだ原点なのだと感じるステージ。MONTBLANCで万年筆を買う。以前に住んだ家の節穴から、するりと床下の奈落に消えて行方知れずに。その家の宝として預け置く結果となり、今回は二代目となる。資生堂でSEAGE LUTENSのパルファムを楽しむ。帝国ホテル、THE IMPERIAL LOUNGE AQUAで紅茶とサンドイッチ。夕刻の皇居の森を見ながら。デュリュフレ「グレゴリオ聖歌による4つのモテットop.10」、そしてフォーレ「レクイエムop.48/1893年版」、アンコールにグノー「十字架上のキリストの7つの言葉」から「Peter,in manvs tuas」。シルヴィ・ヴェルメイユ、ソプラノ。ジャン=リュック・ウォーブル、バリトン。ローザンヌ声楽アンサンブル。シンフォニア・ヴァルソヴィア。指揮、ミシェル・コルボ。指揮が素晴らしい、人の歌声の魅力、力を充分に引き出し、空間を満たした。フォーレのレクイエムを生で聴くのは初めてだ。夜、ファイナル・コンサート、題して「パリの花火」。ラ・フォル・ジュルネを締めくくるガラ・コンサート風。フェイサル・カルイの指揮によるラムルー管弦楽団のオーケストレーションで、サラサーテのために作曲されたサン=サーンスの「序奏とロンド・カプリチオーゾop.28」、バイオリンはファニー・クラマジラン、一輪の花のように可憐な、しなやかな1984年パリ生まれ。続くカニサレスのギターは孤高の響きを持ち、思わず固唾を飲む、ロドリーゴの「アランフェス協奏曲」。さらに「ボレロ」再び、小太鼓が主役の曲なのだと気付く、オーケストラ全体が華麗にスウィングする。引き続き、ヒメネスによるカスタネットとオーケストラのための「ルイス・アロンソの結婚式」より間奏曲、ルセロ・テナのカスタネット再び。カスタネットから繰り出されるパンチの効いた「メッセージ」は心地好く、強く、柔らかく、聴衆をノックアウトする。アンコールにはビゼーの「カルメンより前奏曲」、ルセロ・テナのカスタネット。そしてまたカスタネット。さらにカスタネット。素晴らしい3日間から去りがたく、拍手とオーケストラの足踏みと、幾重にも重なったブラボーと笑顔が東京国際フォーラムのホール全体を包み込んだ。帝国ホテル、THE RENDEZ-VOUS LOUNGEで鎮魂、帰途。

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