PICTURE DIARY 0405SA2013
全くもって良い天気に恵まれる。東京国際フォーラム、ラ・フォル・ジュルネ、昨日に続き。4つの演目を観る、聴く。サティの「ジムノペディ」、ドビュッシーの編曲によるオーケストラ・バージョン。サティは良い友を得た。ドビュッシーの「牧神の午後への前奏曲」、本当にファンタジック、エロチック。サン=サーンスの「ピアノ協奏曲第2番ト短調op.22」、古典的構成美。ヒメネス、「ルイス・アロンソの結婚式より間奏曲」、ルセロ・テナの超絶的なカスタネット。ラテンな明るさとスタイルの見事なこと、微笑みがこぼれる。3曲共にラムルー管弦楽団、指揮はフェイサル・カルイ。本当にふわりとした軽やかでフランスやパリのエレガンスが漂う演奏。ブーレーズの6つの楽器のための「デリーヴ1」、スザンナ・マルッキの指揮がきびっとして良い。ドビュッシー、「フルート、ヴィオラ、ハープのためのソナタ」。ソナタ形式の曲の極み。ミュライユの「セレンティブ」。セレンティブとはセイロン島のこと。見事な描写力で現代音楽に
ありがちな難解なものではなくて楽しめた。セレンティビティ、まさに探し物をしている時に、別の価値ある物を見つけた感じ。若いピアニスト、ジャン=フレデリック・ヌーブルジェの「ラ・ヴァルス」、ラヴェルの社交界への挨拶とも言うべき夢や幻のようなきらびやか。フランクの「ピアノ五重奏曲へ短調」、同世代の男たちのモディリアーニ弦楽四重奏団との共演で、ヌーブルジェもこちらの方がソロ・ピアノの時よりも生き生きとしていた。デュカスの交響詩、「魔法使いの弟子」、ディズニーのアニメーション映画、ファンタジアで使用されて有名になった曲。ラヴェルの「左手のための協奏曲」。ピアノはボリス・ベレゾフスキー、力感とロマンチシズムを合わせ持つ、柔軟で骨太、それでいてデリケート。ラヴェルの「ボレロ」、ポーランドのアーティスト、マリウシュ・ヴィルチンスキのライブ・ドローイングと共に。ライブで絵を描くことについて考えさせられた。音楽は勿論素晴らしい、ライブでのアニメーション・タッチの絵の表現も素晴らしく、面白いが、果たして両立していると言えるのだろうか。両方が人々に届き切らずに、断片的な、空虚な部分を生みながら進行するステージだったように感じる。音と絵をライブで調和させ、共存させるのは難しい。特に両者の個性やレベルが高い場合はなおさらに。ボレロと言う曲調曲想は主題が単純明快で魅力的だが、それだけにオーケストレーションの記憶が薄くなってしまう。スクリーンに映し出される絵に気を取られてしまう。オーケストラは濃く強いポーランドの血を感じさせる、シンフォニア・ヴァルソヴィア、ポーランドの楽団。指揮はジャン=ジャック・カントロフ、グールドに絶賛されたバイオリニスト。今日は一日旅行者の気持ちになった、あまりに良い天気で。