PICTURE DIARY 0409TH2014
過去に向き合うことの大切さを知る日々。ミック・イタヤのデザイン、より手作業にこだわりのあるものにしたい。アナログな部分を増やして。昔に戻る理由も必要も無ければ、戻ることは出来ないしその気も無いが、デザイン作業の過程で、下手でもいいから単純に手を使う機会を多く持つようにする。
過去に向き合うことの大切さを知る日々。ミック・イタヤのデザイン、より手作業にこだわりのあるものにしたい。アナログな部分を増やして。昔に戻る理由も必要も無ければ、戻ることは出来ないしその気も無いが、デザイン作業の過程で、下手でもいいから単純に手を使う機会を多く持つようにする。
NHK、Eテレの番組、「ニッポン戦後サブカルチャー史」のためのインタビュー収録。80年代に出版したカセットマガジン「TRA」について。更に、90年代にアートディレクターとして関わりのあったソーシャルネットワークの先駆け「TIGER MOUNTAIN」について。記憶の彼方にあり、当時の空気を呼び起こし言葉にすることは思いの外困難だ。可能な限り質問に答えるが、通り過ぎた所に戻ることは出来ない。どのように編集されて言葉や表情がつながるのだろう。9月12日金曜日、9月19日金曜日の両日、夜11時から11時56分の放送。
80年代、ミック・イタヤがアートディレクターとして制作に携わったカセットマガジン「TRA」が、NHK、Eテレ「ニッポン戦後サブカルチャー史」で取り上げられます。
イタヤもインタビューで登場予定ですので、9月12日金曜日23:00-23:54の放送をご覧ください。
NHK Eテレ「ニッポン戦後サブカルチャー史」
第7回【「おいしい生活」って何?〜広告文化と原宿・渋谷物語〜 80年代(2)】
9月12日 金曜日 23:00より放送
http://www.nhk.or.jp/subculture/lect_list.html
夏の暑さが戻る。蝉たちも威勢よく鳴く。土の中に待つ蝉もその声を聞く。来年、再来年、またその先へ。脱け殻に戻ることは無い。
ミック・イタヤが参加する伊勢丹新宿店イベントショップ新作グッズのご案内です。
ハンド ペインティング レザー バッグと
オリジナルデザインのカラフルなイヤホンKOTORIを5種類、
9月10日水曜日-16日火曜日の1週間
伊勢丹新宿店 本館4階=ステージ#4にて展示販売中です。
人気のハンドミラーもたくさんのデザインを揃えております。
13日 土曜日 12時-16時にはイタヤがスケッチブックを片手にして会場に居りますので、ぜひ足をお運びください。
★MIC*ITAYA Hand Painting Leather Bag
ナルシスノアイ
¥54,000 税込
★MIC*ITAYA Design KOTORI
KOTORI / CURONECOMIC / THE SUN and THE MOONSTAR / UNICORN / WHALE and STARS
各¥5,940 税込
伊勢丹新宿店 本館4階=ステージ#4
9月10日水曜日-16日火曜日
13日土曜日12時-16時
にはミック・イタヤが会場におりますので是非お立ち寄りください。
大人のファンタジースタイリング
イラストレーターの大御所、真鍋太郎氏と共に参加しています。
特別に ペインティングした黒革のバッグやカラフルなイヤホン、「コトリ」のミック版などが限定販売されます。
なお、13日土曜日 13時からはファッション、アートのジャーナリスト生駒芳子氏とファッションディレクター干場義雄氏のトークショーが開催されます。
ほとんど一日雨、強く弱く降り続く。蝉の声も無い。まだ暑い日が戻るかも知れないが、こうして夏は過ぎ去って行くのだろう。センチメンタルになる。涼しくなって嬉しいと言う人は多い。勝手なもので、ぼくもついこの間まで、夏の暑さ鬱陶しさを呪わしく感じて表現していたものだ。秋に向かい、確かに過ごし易く気持ちも良いのだが、それでもやはり季節の中でかんかんの夏は好きだ。子供の頃の良い思い出は夏に多い。田舎での夏休み、炎天下の草野球、他の季節の、同じように素晴らしい記憶と比較すると、輪郭がはっきりしている。夏の思い出は外に向いて力強い。八月は深く心に刻まれたことの多くある月でもある。何回目かの夏。
昼過ぎ、千駄ヶ谷ディクショナリー倶楽部へ絵の搬出に向かう。室内は、昨夜の賑わいが幻のように、絵や作品が降ろされ、雑然として薄く煙った感じのする虚ろな壁面空間に、所狭しと飾られていた幾多の「おっぱい展」の出展作品が、今は瞳の奥に残像となって重なり合っている。搬入した時と同じように、赤いフェルトにくるまれ、建築用の合板に、丁寧にかつ手荒く描かれた作品「ちちばなれのころ」がテーブルの上に横たわっている。ご苦労。多くの人の眼に触れて、磨かれたことだろうか。何ヵ月振りかで星のアトリエに帰って来る。お帰り。
千駄ヶ谷ディクショナリー倶楽部最終日。閉じる。「おっぱい展」も今日まで。クロージングパーティーに多くの人が集まる。K氏の気持ちも新たに。同時刻、国立競技場を間に挟んだ神宮球場は、乃木坂46のツアーファイナル、外苑辺りに歓声がこだまする。I孃の復帰。
GONTITIのダブル還暦お祝いコメントを書いて送る。三上さんも松村さんも60。9月20日に新装成った大阪フェスティバルホール、10月10日には東京国際フォーラムで記念コンサート。久方振りにステージ美術の依頼を受ける。とても難しい注文がいくつか有り、どのようにアプローチしようかと考えを巡らす。
昨日今日と大分涼しい。蝉の声も遠くなるようだ。涼しいから仕事がはかどるかというと、そうでもない。もう少しゆっくり涼しくなってくれないと調子を崩しそうだ、など、変化に注意を向けながら過ごし易さを楽しんでいる。雨が強くなく弱くなく止むような止まないような降りで続く。
バルテュスのポラロイド写真を見る。
心の底に仕舞っておいてこその想いと言うものがある。作品製作の場合にもそれがある。好きだから、愛しいからと描くのではなく、間を置くのが良い。
伊勢丹新宿店にて9月1日月曜日よりミック・イタヤの限定ミラーが貰える化粧品スタンプラリーがスタートしました。
先着700名様までとなりますのでお早めに。
★スタンプラリー
対象ショップ店頭での1回のお買物につき、8,640円以上でスタンプを1つ捺印いたします。
スタンプを3つ集めるとミック・イタヤ限定デザイン のハンドミラーをプレゼント。
★対象ショップ
伊勢丹新宿本館 1階=化粧品各ショップ、プレグランスコーナー、ヘアケアコーナー
ビューティーパーク2 1階・地下1階=化粧品・エステサロン
パークシティ3 地下1階=アンスティテュクラランス
*本館地下2階=ビューティアポセカリーは対象外とさせていただきます。
セレクトショップEに手鏡の納品。有楽町、銀座、新宿、二子玉川と廻る。お取り扱いが始まった10年前から、可能な限り納品に廻る。各店舗のご担当との短い会話や表情が物語ることは多い。街それぞれの様子やお客様方もぜんぜん違う。星のアトリエでじっとしていることの多い身には、良い刺激になるし、学ぶことや気付くことも沢山ある。セールも終わり、秋物、冬物も並び始めた店内には、一足も二足も早い季節の息吹きがある。それにしても、色々な物を作り商うこの世の中、あらゆる点で納得のゆく物を作りたい。
休養日。外出せず。とは言え、仕事のあれやこれやを考えてプランニングするための時間を取る。日常的には意外に1人でゆっくりと考え事をする時間が無い。休養にあてる日は、体と心を休ませる日なので、仕事のことや、仕事のことでなくとも、難しく込み入ったことに足を突っ込んだり、考え込んだりしたくないのだが、そうとばかりも言っていられない。しかし、2匹のネコたちにたっぷり相手をして、相手をしてもらい、ブラッシングの後、一緒に昼寝して疲れるまで遊び、ネコたちはおやつを食べ、ぼくはお茶を飲んでまた昼寝する。テーブルの上やソファで、思い思いの自由な格好で眠る2匹を見ていると、時間が止まる。休養日だなと思う。
土曜の街の人波は浮き浮きして、出来上がって届いたばかりの商品サンプルを見せに行く。喜んでいただけたので一安心。
夢を見た。美しい女神がいる。長い髪がふんわりと体を覆っている。異形の女神。お昼を食べて店の外に出ると、柔らかな風に涼しさを感じた。秋の気配。夕方のラジオから知人の声。2人とも一世代下のセレブりティ。カジュアルで素敵な会話とピュアでクリアな選曲。夜が愉しくなるような。
中央高速から国道16号を走り、昭島へ。こちらの方に来たのは何年振りになるだろう。昭島に本社のある、音響製品で世界的に有名な電気メーカー、F社を訪問する。スピーカーやヘッドホンなど、車載やプロ用の機材が主力なので、一般的には知られていないのが魅力的な会社。今回、イヤホンのデザインでお世話になる。きれいに整った社屋で快適な時間を過ごす。通りがかりの、試作室とプレートがある扉の窓の向こうには、さながら科学の実験室のような、大袈裟で秩序の感じられる景色が見える。実りあるミーティングだった。立川基地の広大な跡地に、公園やスポーツ施設と共に数多くの企業が誘致されている。ここでは真夏の熱気も多少和らいで、郊外の緑を多く含んだ風がゆったりと吹いている。帰路、助手Aとミーティングの印象や、世間話から、読書の話などしながら走るが、早熟な読書遍歴に、もっぱら感心するばかり。昼食に鰯の塩焼を食べたが、立派なのが2尾出て来て満腹した。
週の半ば、休養が必要と海へ行く。暑い。海辺での汗は何て気持ちの良い。先日買ったテントを試す。ワンタッチで開いて良い感じ、風の抜けも良いし広い。付近の海の家、音楽が無く静か。くつろぐ。当たり前が難しくなったこの頃。マッキントッシュのデザイン。スコットランド、グラスゴーに沢山残っている。ウィローと言うカフェレストラン、19世紀の建物とは思えないモダン。マッキントッシュの作ったもの、見たい。
近い未来、あるいは遠い未来のために、今、何をするか。絵に描いたものを現実のものにする。
ヘアサロンの窓辺に鼻のオブジェが置いてある。いつからかは覚えていないが、ヘアサロンが今の場所に越して来た、16年前から既にあったような気がする。サルバドール・ダリのデザインした鼻と唇の香水瓶があるが、多分そのパーツか何か、関連したものを飾っているのだと思っていた。ヘアサロンの椅子の正面は鏡で、その左手の窓辺の視界の中に、鼻はいつもこちらを向いて置かれている。その端正な磨りガラスの鼻。「その鼻、確かダリの香水瓶の鼻だよね」、「違いますよ」。えっ!違うのか。「じゃ、何?」。鏡に写るヘアサロンのU氏がしてやったりの笑顔を見せている。「ミックさん、今さらそんなこと聞きますか、さあ、何でしょうねー」。ちょっと意地悪くにこにこしている。「何かに使うためのものなの?」。「はい!使いますねー」。鼻のオブジェの訳を尋ねられたのは久し振りだと言いながら、U氏は俄然楽しそうだ。その鼻を何に使うと言うのか全くわからない。鼻毛を切るのに使うのか、いや、美容院で鼻毛なんて。客の鼻を直接つまむ訳にはいかないので、そんなとき鼻に乗せて顔を右に向けたり左に向けたりさせるのか。待てよ、毛染めなどで匂いのきつい薬剤を使うような時に、鼻に被せて防ごうとするものか。U氏は相変わらず愉快そうに笑っている。「ミックさん、目を閉じていてください、絶対開けちゃだめですよ!」。何かガサゴソする物音。「はい!開けてくださーい!」。鼻には眼鏡が掛かっていた。眼鏡を掛けた客には当たり前のオブジェ。微妙に知らないことの多かりしこの世界。
東京新聞、高橋靖子氏の記事、70年代初頭の原宿セントラルアパート界隈のことなど。BRUTUS、松浦弥太郎氏の特集、男の一流品について、一流と言われる男の愛するべき物は。PRESIDENT、柳井正氏のリンダ・グラットン氏との対談、フラットなグローバリズム。
盆の送り火。珍しく雨になる。墓所のあちらこちらから立ち上る、線香の煙の柔らかい曲線を、雨粒の引く、きらりと白い線が素早く通り抜ける。この世界とはまた別の世界の時間が緩やかに流れて、大きなうねりや細かい振動のように感じられる。無言の魂が微笑み、雄弁な自然に託される。
SP盤でクラシックのピアノを聴く。音の満ちた空間に踊る天使たち、音楽と演奏者の魂を感じる。デジタルとアナログ。音も絵も。
いつも思うこと。片付けるのは大変だな。前へ前へと前進を続けた結果、周りや後ろの方がごちゃごちゃになって、かろうじて手の届く身の回りだけが仕事のスペースになっている。いつものことながら、片付けや整理整頓をし始めると、未整理の山の中は宝の山だと言うことに気付く。仕事の合間合間のアイデアスケッチやメモが、まるで鉱山から掘削して運び出された、土や石ころや岩のように積まれて、貴重な原石を隠している。慎重にそして手早くふるいにかける。そうして集められた原石は、専門家によって吟味され、分類され、優れたものはすぐに加工に回される。ブリリアントカット、シザーズカット、それぞれの特性に合わせて研磨し光と耀きを得る。中には溶かされて大きな塊になるもの、あるいは、新しい合金になるものもある。それら原料をどう扱うか、生かすのは、無駄にしてしまうのは。何しろ片付けるのは大変、大事。
新宿で下見を兼ねた打ち合わせ。作品展示や商品とオリジナルの限定商品販売、ライブイベントなどが絡むので、何をどのように組み立てるか。みんなが楽しくなることをしたいだけ。現場を見せていただくと、俄然イメージがフォーカスされてクリアになる。ライブイベントは、人と交わる貴重な機会なので、サイン会も良いが、ぜひ一緒に何か作りたいと思う。
朝、ニール・ヤングのハートオブゴールドがラジオから流れて、一日中フレーズが頭から離れない。今日はそんな一日。
台風が行き暑さが戻る。クリームチーズをたっぷりと挟んだベーグルサンドとバナナのスムージー、遅い昼食。空いたお腹が充たされる。お盆休みの週は、急ぎの連絡や休み明けの準備で、急いたり落ち着いたり。辺りが比較的静かなので助かる。
ビルの間を強い風が吹き抜ける。時折の雨粒が勢いを付けて弾ける。この谷間を通る人のさすビニール傘は、ほとんど例外なく無惨に壊れる。何本かの、葉がこんもりと繁った植木があり、その下にはベンチが置かれている。眼鏡を掛けて髭をたくわえた外国人が座って電話をしている。その落ち着いた様子と、頭上で狂ったように強風にざわめき踊る植木の、深緑の葉とのコントラストがシュールで楽しい。ガラス越しの嵐の風景は、最近行き付けになったこのDELIから。しっかりとした食べ物を出す。今日は結婚式の帰りなのだろう、三人連れの男たちが外の嵐に負けない大声と笑い声で盛り上がっている。ここの気圧は高い。
決して怒らないこと。自分の才能をひけらかさないこと。蒋介石の妻、宋美齢が蒋介石に言った言葉。最近肝に命じている言葉、得意なことを分かりやすく。
渋谷公園通りクラシックスへShezooさんのグループ、TRINITEのステージを見に訪れる。バイオリン、クラリネット、パーカッション、そしてShezooさんのピアノと言う編成。都市の退廃を憂える音楽は、クラシックでもジャズでもなく、かといってコンテンポラリーです、と胸を張る訳でもなく、詠詠とした、現代の音楽の古くて新しい未来への息吹がみなぎって、椅子の上の体が思わず前にのめり、かと思うと後ろに反り返る。都市の、そしてこの国の退廃。吟ずべき景色の亡失、人心の腐敗とそれを防ごうとする人工的添加物。それらにまみれながら純度を保つ小さな泡のような空間は、同胞を求めて立ち昇っている。
NHK、Eテレの番組で、劇作家、宮澤章夫氏が講師を務めるサブカルチャーをテーマにした番組があるのを知った。と言うのも、番組の制作スタッフから連絡があり、カセットマガジン「TRA」を取り上げたいとのこと。80年代のサブカルチャー、あの時代に尖っていた「TRA」は外せないと。今日、その取材があった。訪ねて来た若い制作担当者と話をしながら、忘れていた時代を少しずつ思い出す。そして思う、あの頃素敵だった人々は今も素敵だと言うこと。
BEAMS LIGHTS商品説明会。with MIC*ITAYAの2014-15秋冬コレクションについて。MDスタッフ、ショップスタッフを前にして。毎回のコレクションごとに、表紙を入れて36ページの、葉書大小冊子を50部手作りして配布するのだが、その小冊子はカタログではなく、カタログの対極にあるイメージブックであるので、果たして、スタッフの皆に何がどのように伝わっているか、非常に個人差のあることかと思う。しかしその小冊子にこそ、ファッションアイテムの存在の意味と真髄がある。感じ取ること、自分の言葉や感覚で表現すること。答えや目的はひとつではないこと、人の数だけあること、何を売るのかということ。商品説明会でのぼくの話は、その場で感じて言葉として出て来るものが全て。
お昼、ディクショナリー倶楽部千駄ヶ谷で、まかないランチ。「おっぱい展」の作品が大分増えた。外に出ると、街は陽炎のよう。
万年筆と凄く相性の良い紙を見つけてご機嫌。すらすら描ける。ペンが走るより速く絵が現れる。素晴らしい材料との出会いは劇的な変化を生むものだ。作風や世界観を押し広げ、深めて夢中にさせる。
「(プロジェクトFUKUSHIMA!)スナック・ダラナ新宿の夏祭り/梅津和時/夏のぶりぶりニ〇一四」にOBANDOS出演。新宿PIT INN。45分のステージ。
芸術においての解脱とは。あるいは、解脱こそが芸術の究極か。はたまた、解脱した上での作品とは。解脱を見たら作品など無いのか。暑いので取留めのないことばかり考える。
絵を描く一日。午前中から昼食を挟んで夜7時まで。疲れた頭を休めるには散歩が一番いい。「哲学の径」など、伊達に学者や哲学者たちが散歩を好んだ訳ではない。しかし今日は既に8時を回り、全体的な調子と状態をかんがみて、散歩は取り止める。遠く稲光が夜空を照らし、やがて雨が降り始める。金曜日の夜は、何の予定が無くてもわくわくする。明日も絵を描く。明後日も絵を描く。
絵を描く間合いは絵によって違う。画材や素材や画題によって。時間や速度の配分。天気、気温、湿度。絵を描く時は雑念があって良い。追い払おうとしなくて良い。必要なものは必要であり、不要なものは不要であるから、放っておけば自ずと整う。むしろ整う過程の落差に力を見る。失敗すれば良い、成功や満足は幻に過ぎない、失敗こそが力強い。工夫する、より綿密に整える。
夜になると、もはや集中力が無くなって、集中力を要しない時間を過ごす。力の入れ方、力の抜き方、力の忘れ方。
こんな季節に体調が万全でピンピンです、なんていう人は居やしない、との言葉を聞いて胸を撫でおろす。元気を出さなきゃ、元気でいなきゃと考えるのも無理を強いる。ちょっと調子が今一つと言う位が丁度良い。自然体で過ごします。
愛すべき日本の夏。
ツールドフランス、スポーツを解説し、文化を解説する。街から街へと移動する祭り。
自分で自分に課してきたルールや習慣と言うものが、意識、無意識のうちにたくさんあって、今それらに気付いたり、見直したり、改めたり。良いところはそれなりに、悪いところもそれなりにするのだが、可能性のある限り自分の持つ理想に近付けたいと思う。ビジョン。
星のアトリエのアプローチ、砂利道に打ち水。見た目にも実際にも涼しい猛暑日。
今日も夕方激しい雷雨。アトリエの窓辺に仰向けに寝転がり、稲妻に光る空を見上げる。その音、空気を引き裂いて震わす響き、地鳴りのような雷鳴に体の芯から震える。太古の地球上でも、このように雷鳴が轟き電光が煌めき、空を走り、避雷針の無い時代、高い樹木や、動物たちの上にさえ落ちたのかも知れない。見ていると、聞いていると、次から次へと雷が落ちる。その光と音は原始の畏れを記憶した遺伝子に自動的に接続して、人を洞窟の奥へと導き、おとなしくさせる。
太陽がカンカンに照っている訳ではないのにかなり暑い。これで陽気な太陽がニッコリと顔を出していたとしたらどれ程の気温になっただろうか。今日の3件のミーティングには自転車を使わずに出た。歩く距離はあまり無いのだが、それでもたいへん。だけど汗をかくのは気持ちがいい。サッとシャワーでも浴びれれば。
休み明け梅雨明け。
何となくアメリカンヒットチャートのPVを見たら、ベッドの上で官能的に動き回る演出のものがいくつか続いて、特集なのかなと思った。マリリン・モンローの以前も以後も、セックスシンボルとしてのアイコンが必要。