正月二日。水戸の薗部のビストロに市村、関、鈴木の4人で集まった。桜井は風邪で欠席。皆、小学校、中学校、高校の同窓である。思い出話が紫煙と杯の彼方から繰り出されて、眼を細くしたり丸くしたりする。他愛無い話に尾びれ、背びれ、腹びれが付いて笑いの渦になる。少年の頃と同じように5時間も6時間も過ごす。薗部のあつらえた皿の上の料理はゆっくりと平らげられて、不埒な5人の男達のどんな栄養になるものか怪しい。
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