PICTURE DIARY 2710FR2017

pd20171027s
午前中県庁へ。近所の蕎麦屋で昼。アルザスと茨城が出会い、和した菓子を買う。百貨店の地下食品売場で究極の有機納豆を発見する。鈴茂で打ち合わせ。幼馴染みの小さなレストランを貸し切りにして8mmフィルム「JOKE」の映写晩餐会。フィルムに出演し、制作した高校生時代の5人の仲間を中心に内輪の会、ひとしきりフィルムについてのそれぞれの思い出、印象、その当時の出来事など話す。それぞれに記憶を手繰り寄せるが、皆覚えていることが違い、あまりに面白く驚くことばかり。驚きと笑いで声が枯れる。皆の興も最高潮になったところで映写機を回す。上映しようとするが、古いフィルムが波打ち、映写機の歯車に噛み合わず巻き込むという、予想はしていたがやっぱりか、となる。なんとかなるさと高を括るのが僕の善からぬ癖。映写機からフィルムをやっとのことで取り外し、焼け焦げたり、千切れたりという最悪の事態には至らなかったが、映写機では観れず。万事休したかと思ったが、たまたま来ていた店主の弟子がDVDを見ることの出来るノートPCを持っていて、事なきを得る。店主が感を働かせ呼んでおいたに違いない。皆で息を殺し、小さな画面を覗き込むように観る。見終わって、それぞれにイメージと実際のギャップに愕然とした様子がありあり。あれは誰?俺か?こんなシーンがあったっけ?あのシーンがない!誰かが編集し直したに違いない!つぶやきや溜め息、大声が行き交う。17歳が無邪気にフィルムの表面で動いている。モンキーズやビートルズやアメリカンニューシネマ、フランスのヌーベルバーグの洗礼を受けて、あの時代の自分たちの幼く、稚拙で未熟な煙が魔法のランプから出た。「お呼びですか?」。映像に残された過去の自分たちと、今の自分たちの間に横たわるものの正体について知らずとも、それらと黙って肩を組み家路につく。今も昔も何ら変わることのないそれぞれが居ることを確認して。今夜の一部始終は、フィルムに焼き付けられた5人そのままだ。

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