PICTURE DIARY 2410WE2012
鈴木茂兵衛商店の由元氏、暗室提灯を運んで星のアトリエに来る。暗室提灯とは、来週から始まるDESIGNTIDEのディスプレイで使用するもので、提灯を展示するのに、当然のことなのだが展示会場と言う所は明るくデザインされているので、提灯の造形的な部分は明るい方が良く映るが、点灯時の可憐な様子を見ていただくためには何しろ暗がりが欲しい。昼行灯と言う言葉があるが、昼提灯だ。日中に灯をともしてもボンヤリとして役に立たない。会場に大きな暗室を作っては会場全体のイメージやデザインに著しくそぐわないしコストもばかにならない。あれこれ考え知恵を絞ってその末に考えついたのは、灯台下暗し、餅屋は餅屋のアイデア。大提灯の内部を黒く遮光して、内部にすずも提灯を入れる考え。早速、鈴木茂兵衛商店の武政専務による陣頭指揮のもと、見事な暗闇提灯が出来上がった。星のアトリエでSUZUMO CHOCHINのマークやロゴの大きさと位置を決めて、水戸へ持ち帰ってもらう。提灯本体は、失礼ながら予想を上回る出来で、そもそもは明るいはずの提灯の内部の暗闇の中から、すずも提灯が明るく灯る様子は、異次元の世界への出入口の雰囲気さえ感じられる。発想を転ずること楽し。