PICTURE DIARY 1905SA2012


イェルク・デームス ピアノリサイタル。上野東京文化会館小ホール。建築物としての小ホールのデザインが好きだ。653席という定員も良い感じ。ドビュッシーの6曲には感服し、堪能した。プログラムの前半はバッハ、モーツァルト、ベートーヴェンと、まるで授業を受ける様な見事に考えられたプログラムで、それぞれの楽曲でそれこそきちんと眠りに落ちた。素晴らしい波だ。休憩をはさんだ後半のドビュッシーでは冴え渡った音波がホール内を満たした感がある。終演後に握手したイェルク・デームス氏の指先は太く温かく柔らかく、鍵盤上を踊る指先の複雑な振り付けに長年に渡り鍛えられた、氏の柔軟な生きる様と未来を表す様で、嬉しく頼もしく思える感触だった。アンコール前のプログラム最終曲フランクの前奏曲、アリアと終曲については知識が無かったが、その分興味深く聴いた。プログラムは以下に。J.S.バッハ、バルティータ第1番 変ロ長調。モーツァルト、クラヴィーアのためのアダージョ ロ短調。ベートーヴェン、ピアノ・ソナタ第31番 変イ長調。15分の休憩。ドビュッシー、月光の降り注ぐテラス、そして月は荒れた寺院に落ちる、月の光、水の反映、葉末を渡る鐘の音、金色の魚。フランク、前奏曲、アリアと終曲。以上。

One Comment

  1. もみじ より:

    握手したんですか?!
    すごい!

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