暑くなった。粘土をこねて小さな塑像を作る。意外に思うような形にはならない。粘土がどんな形になりたいのかよくよく尋ねてみるが、知らん顔をしている。粘土を触りながら、部屋の外から聞こえる女性たちの話し声に耳を傾けていたら、話の言葉も内容も、時折上がる笑い声以外はくぐもって解らないのだが、小さな塑像はいつの間にか「お喋りな午後」の形になって僕を見上げている。
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