PICTURE DIARY 1206TU2012
シュレッダーを見る。ザクザクとカットするシステムではなく、紙の繊維を生かし、リサイクルし易くするために紙を引きちぎって、さらに機械内部でかくはんし、紙を玉にして糞のように排出する仕組み。面白いし役に立つが少し高い。雨の散歩。公園に人影はなく走る人が一人追い越して行く。小さな水溜まりがたくさん。一つ一つがまるで小さな鏡。雨空と木の葉を写す。古代の人もこんな雨の水溜まりに空や雲、自分たちを見ただろうか。あるいは瞳に映らない何かを。昨日は歓声や野次が飛び交った賑やかなグラウンドに、今日は誰もいない。白のシャツに白い作業ズボンが制服のような体格の良い建築作業の人々がお喋りしながら歩いて来る。すれ違い様に中国の言葉が耳に入る。祖国を離れ働く人。西洋骨董の店の前を通りかかる。その国の人々の生活に仕え、支えた小道具、大道具、生活用品の数々が今は異国で新しい主人を待つ。TAMBOURINE GALLERYで飯田 淳氏の個展初日。夜のパーティーには伺えないので午後一番に訪れる。「15-25」と題して15才から25才までの飯田氏のメモリーが鉛筆のタッチを使い分け、精緻に大まかに、リズミカルに表現されている。クールな甘酸っぱい匂いを仄かに漂わせ、カラカラに乾いたモチーフが、雨に煙った今日の景色と相まって、まるで古い鏡に映る遠い青春の残像のようだ。