PICTURE DIARY 0807TU2014
昼の定食に、やりいかと大根の煮物を食べて美味しかった。いかの形は神秘だ。太古の生き物そのものの様子で、飴色になって、見るからに旨味の染み渡った、大きな大根二切れと一緒に、目の前に横たわる大小二杯のやりいかは、店のカウンター席から一気にデボン紀の海の断崖へと連れて行くようだ。やりいかの先の尖った部分にかぶり付く。とても柔らかく調理してある。自然界の連鎖のサイクルの中で、太古の一体どんな生物がこいつを食べたのだろうか。やりいかに連なる祖先の記憶をもいただいて、雨季の合間の一時の青空を見上げると、恐らくはあの日のあの青空と同じように見えているのだろう。ぼくはデボン紀の水辺で、両生類のように生きた時代があったということを思い出しているのかも知れない。