夏が過ぎて行く。後ろも振り返らずに。忘れたものや、置いて来たものなど氣にしない。どこに行くのか訊ねても答えはしない。返事があるとしても、夏はいつも前を向いているので届きはしない。そんな夏を呼び戻すなど出来ようはずがない。そこで夏が来たら汗をかき肌を焼き太陽の印しを残す。惜しむべきは名残。
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