


MIC*ITAYA DESIGN Record
DEMENTOS/2018 Remaster
ARTIST : YASUAKI SHIMIZU
TITLE : DEMENTOS
Creative direction by Mic*Itaya (Tabou)
Colourization : Takeo Ogiso
Design : Tabou/Power of Beauty
Graphic Division Visual coordinator : Takashi Furui
Thanks to Peter Spain, Mark Thompson, Nikki Racklin, Bunpei Matsuki, Shinji Kanoh, Casio Computer Co., Ltd.
Released in 1988 by Invitation (Victor Music Entertainment)
2018 reissue Remastered by Eitetsu Takamiya (Flower Records)
Art direction by Mic*Itaya Graphic
Design : Ayako Sakai
Planning : Chee Shimizu, Takeaki Sakai (HMV record shop)
Management : Miwa Maki (Sateto)
Licensed by Victor Entertainment

写真家¨零¨、最初の展覧会。場所、環境、写真、映像、装置、暗闇を作るスポットライト、未来の懐かしさ、楽しみ、可能性について、伝える言葉は無い、暗闇に向けられたレンズがある。

昨日は大きな雹が降ったところがある。今日アトリエ辺りは晴れ、機嫌良く暑い。空模様を伺いながら挨拶を交わす。空からの挨拶はいつも飾り氣なく素直だ。

世の中の、拭い去れない重苦しい空氣にまみれても、それらを消し去り、見る人を明るくする作品を描こうとする。

あたらしいものは、あたらしいひとからだけうまれるわけではない。ふるいものが、あたらしいひとのやくにたつように。あたらしいやふるいがもんだいなのではない。よにでるふさわしいじきや、ありさまがだけがある。

曇り空、時折雨が街を濡らす、頬を濡らす。晴れた空、街を渇かす、頬を照らす。心の中には日常を解き明かす分水嶺がある。

仲の良い犬と猫。犬の散歩に付いて行きたい猫。公園で犬の集い。犬たちの仲間に入りたい猫。散歩の犬の振りをする猫。猫のままでいいじゃない。猫なんだし、と犬。友達になりたいなら猫のままでね。

天の川。空に光る小さな点の星々。その一つ一つがどんな大きさなのか想像する。同じものが、それらの全てが身体の中にある。

緑生い茂る庭を、蜘蛛の巣を払い、草を掻き分けながら進む。ほんの二週間程で熱帯雨林のようになった。いや、ここは熱帯雨林だ。眼の端に蜥蜴が這うのを見た。得体の知れない鳥が鳴いている。黒い薄羽蜉蝣を道案内に進む小さな庭。何処へ。行先はシナプスの数だけある。

今では立派なグラフィックデザイナーとして独立したアシスタントA。彼女とアトリエのネコたちが仲好しで嬉しい。ナイスとアリスがアトリエに来た時に、「ネコとわたしとどっちが上ですか?」と真顔で尋ねた表情が忘れられない。

以前読んだ高階秀爾”西洋の眼 日本の眼”を再読し始める。美の観点から西洋人と日本人の自然や空間、環境認識の差異を解きほぐそうとする。多岐に渡り、思わぬところで大きく深い。異文化の常識と非常識を知るところから。



MIC*ITAYA DESIGN CD ALBUM
jupiter 2016
ARTIST : 甲田益也子/MIYAKO KODA
TITLE : jupiter & in the shadow of jupiter
COMPILED BY TATSUJI KIMURA/dip in the pool
REMASTERED BY SEIGEN ONO
ART DIRECTION : MIC*ITAYA
GRAPHIC DESIGN : AYAKO SAKAI
PHOTOGRAPHY : YOSHIHIKO UEDA
HAIR & MAKE-UP : SABURO WATANBE
CLIENT : GRANDISC
RELEASE DATE : 2016
https://grandisc.com

展覧会、展示会、映画、演劇、演奏会など、行きたい、見たいものは沢山ある。見たものは極端に少ない、その分見たものの意味は大きくなる。

伝統工芸は自然環境と共にある。伝統工芸を育むことは、自然環境を保護し整えること。根本に疑いのない正しさがある。地球の未来を考える。

雨中横須賀方面へ。アトリエから一時間。思ったより速やか。イメージと実際にはギャップが付き物。イメージしたら動くこと。

氣もそぞろになりがち。見るものや聞くことに適切な反応が難しい。過剰、あるいは足りない。アンバランスを楽しみながら。

笑っているのか、泣いているのか、判らない顔をしている。そんな顔を見ると抱き締めたくなる。ありがとうや、ごめんなさい、こんにちはや、さようなら、そんなありきたりで素直な言葉が溢れ出る。

タブレットでツールのハイライトを視る。以前は放送が始まると、終了までTVにかじりついていたものだ。景色や駆け引きなどロードレースへの興味は尽きない。ピースな競技でありながら、勝ち負けの有るものは嫌だと感じる。「戦う」ということが最も洗練されたコミュニケーションだという考え方があるらしい。

ヒカリエd47MUSEUM茨城展楽日。d design travel神藤編集長の音声ガイダンスを聞きながら廻る。丁寧な、氣の置けない解説。今とこれからを生きる上で大切なヒントが沢山ある。茨城定食も美味しかった。

土曜日や日曜日のような、氣兼ねなく仕事が出来る日にする仕事があるものだ。ゆっくりと進める。毎日の倹しい生活の中から生まれる耀くもの。それらを大切に扱う。

ブルーベリーが美味しい。仕事で眼を酷使するので、視界が鮮やかに開けるような氣がする。氣がするというだけでも、心からの疲れがとれる。

渋谷ヒカリエ8階d47MUSEUM”茨城展”へ。21日に再開した。丁寧な展示。2月の初日に伺い、また行こうと思ううちに、緊急事態宣言が発出され長い休みに入っていた。27日まで。短期間だか再開は心から嬉しい。スタッフや関係の皆様に感謝。

展示会。お台場方面へ。なかなか行くことの無い辺りなので興味深い。窓外の景色は、白と灰色の曇り空を映し、小さく波打つ鉛色の海に、コンテナ船、岸壁に四つ足の動物のようなクレーン。不条理な夢のプロローグ、室内の展示品。窓ガラスを隔てた現実と非現実。

窓にヤモリ。猫たちに見付からないように外へ。星のアトリエ門前の砂利道、真ん中に落し物。時々発見するのでマナーの悪い飼主だな、と少しカンカン。おまけにいつもご丁寧に砂利をかけて隠してある。片付けようと思い、よく見ると、砂利を寄せた跡の土に微かな爪痕。猫か!

穴を塞いだジーンズを試し履きする。少しは新しいもののように感じ、嬉しい。ボロはボロ、どんなボロを身に纏っても大丈夫。ボロな心に注意。

穴だらけのジーンズを修理。穴が多すぎ、一日では終わらない。ハイベリーでキーオンの引退試合を観た翌日買ったもの。15~6年穿いている。氣に入ったものとの付き合いはまだまだ永い。

展覧会準備の時期に好んでジュリエット・グレコを聴いた。今はセルジュ・ゲンズブールを。グレコに捧げた曲、ジャヴァネーズ繰り返し。ゲンズブールの死は’91年、30年経つ。ボリス・ヴィアンからゲンズブールの脈絡。30年の間に誰が居たのだろう。これから誰が居るのだろう。もう誰も居ないのだろうか。知らないだけか。

雨が降ったり止んだり。南国のスコールのよう。空がどこかへ連れて行こうとしている。行きたい所へは自分で行く。

神楽坂の隣町、揚場町へ。届け物と受け取りがあり、友人が7月に開く予定のギャラリー、改装工事中を見学。「紀の善」で白玉ぜんざいなど男二人で甘味。豆かんは土産に。

ふと、この世の中を支配しているのは人間ではなく自然だという当たり前のことを思った。自分のしている全てのことが、自然の摂理に添ったものかよく考えてみる。

梅雨入りと見られると報道。既に梅雨だと思っていたのでずっこける。好物の枇杷、そろそろ房総産も出回り尽くし、季節の移りを感じさせる。店先に西瓜など並ぶのを見ると、せっかちな世情を感じ面映ゆい。

明治神宮へ。参拝し歩く。造営から百年経ち、当初の予定よりも早く森として整ったと聞いた。鳥類の頂点、鷹が居ると言うが、おいそれと姿を現す訳ではない。先人の行いに敬意を表しながら明治維新の意味を考える。

試したかった技法をやっと。珍しい手法ではないが、新しいアイデアがある。試すと更に発展出来ると氣付く。自分の興味の赴くまま仕事を進めるので、フィロソフィーや同時代性は置いてけぼりに。プロデューサー、マネージャーが欲しい。居たとしても困らせるばかりだろうが。

代官山を少し歩く。かなり以前にフランス菓子レンガ屋は失くなったが、ロゴや包装紙が好きだったなどと想う。世話になったギャラリーも今は失く、個人的な好みの形跡には、片足を上げて、散歩の犬が印を残す意味も薄い。この街にヒルサイドテラスの存在は大きい。大好きな辺り。

氣持ちの切り換えに、五島美術館の庭園を散歩する。併せて日本画の収蔵品展を観る。横山大観と川端龍子。大観の色香と龍子の豪奢。共に感じかたは誰が観ても同じとは思えないが、大観の落款の位置は、さりげなくも尋常ならざる趣。

美術学校で授業を受け持った学生たちが課題で製作したポスター、全員の作品が校内のギャラリーに展示されることになり、設営の立ち会いに行く。思いもよらぬ展開に、喜びの中にも戸惑いが隠せず初々しい。出来不出来を超えて、今のベストを尽くした作品が未来への起点になる。

人も生き物にも、新しさは興奮や高揚感をもたらす。楽しいにせよ辛いにせよ、快感も苦しみもストレスだという。夢中になり没頭し、顔を上げてホッとする瞬間が好きだ。

くるくるくるりと仕事する。目が回る訳でも、皮を剥く訳でもない。テンポとリズム、メロディ、グルーヴのある踊るような日常生活。

色彩の描写についての考察。モチーフの表面に見える色は、モチーフとその奥深くを満たす物質と性質の現れ。それらを感じ色として表現する。

美術学校の授業最終日。学生たちの作品が壁面に並び、講評する。ややもすると不安氣な顔付きが紅潮し、揚々とした様子に変わるのが嬉しい。素直で真摯な作品の数々。それぞれの個性が発揮され伸びようとしている。個性に優劣無し。

アリスはいつもトイレでおしっこしっぱなし。ナイスがいつも砂かける。王子さまとお姫さま兄妹の物語のひとこま。

スパイスが役割を発揮して、身体を整え、どこか遠い南国へ旅させる。

ガーデニア、花屋の店先に梔子を見る、その優美と香りに誘われて。花言葉は「幸せを運ぶ」、「優雅」、そうありたいとものだと願いながら、分けていただく。