PICTURE DIARY 0110FR2021
台風が通り過ぎる。通り過ぎるものは何かと騒々しい。目指しているのか、見失っているのか。どちらにしても、やがて消え去るのは確かだ。
台風が通り過ぎる。通り過ぎるものは何かと騒々しい。目指しているのか、見失っているのか。どちらにしても、やがて消え去るのは確かだ。
自分が好きで得意なことならやってみる。やり続ける。そんな幸せは他にない。皆にその幸せを分け、喜び合う。
ただ絵を描けばいいという毎日。何のために、どのような絵を描くのか、集中し過ぎておぼろになる。よりはっきりとしっかりと。自我の水面に顔を出して呼吸する。台風が近付いて来ている。
パンの耳の揚げたもの、アキがスーパーで見付けて買って来る。100円が半額の50円になっていたと嬉しそう。パンの耳は、母が揚げて砂糖をまぶし、子供の頃のおやつにしたものだ。好物だったが食べ過ぎて氣持ちが悪くなったりした。懐かしい味がする。もうひとつと思ったが止めておいた。美大生の頃は、生活費に困り食料が底をつくと、近所のパン屋で、袋いっぱいのパンの耳を貰い、愛犬フリーと分け合った。パンの耳は塩っぱくて苦くて甘い特別な食べ物だ。
天使の加護も悪魔の手引も受けない。ただ人間である。
人それぞれ信ずるところがあり生きている。親、兄弟、家族、親しい友人であるならば、その信ずるところを尊重し、干渉してはならない。罪を犯すのではない限り。
父は言い遺した。「芸術家として生きるのなら、政治や、宗教と交わるな」と。かくして、我が数多の天使や女神、神話の神々は、遥か天上から世界を俯瞰し、見て聞いて感じて、好きなように解釈して、自由に顕すようにと微笑んでいる。
“MIC*ITAYA WORKS”として、デザインとアートの作品をまとめる作業少しずつ。最古から最新まで。仕事と仕事の脈絡が、星座のように形を伴い浮かび上がる。煌めきが未来への扉を開く。近々ホームページ”MIMM”で紹介する。
かわせみやロゴマーク
KAWASEMIYA LOGO MARK
Art Direction:Mic*Itaya
Design:Ayako Sakai,Mic*Itaya Design
Client:Kawasemiya
Date:Jul.2021
http://kawasemiya.com
休日だが休日という感じが希薄。下腹に力が定まらず、絵を描くという氣持ちも微弱。そこで、作文などして過ごす。毎日絵を描いているが、どうしたわけか、喜びや楽しさを伴い画布に向かえない日がある。いつもと違う道を選び歩めば、自ずと違う景色が見える。
パフューマー山藤陽子さんのパルファムブランド”SCENT OF YORK.”から初めてのパルファムデビュー。その名も¨FETISH¨偏愛。限定88本。お披露目の茶会では¨菓子屋ここのつ¨の主人、溝口さんが、パルファムの香りを際立たせる茶と菓子で、見事な天才的違和感を演出。至上のひととき。
月が煌々と雲間に見え隠れする。雲よりもゆっくりと、飽くことの無い時が流れる。
暑さ寒さも彼岸までと言うが、今日は暑い一日。季節の変わり目は、行きつ戻りつ寒暖を繰り返すものだが、何にせよ、戻るということが性に合わない。
波間に跳ね泳ぐ魚を三尾描く。やり取りで液晶画面を見る時間が増えるが、絵を描き始めると、落ち着きが生まれ、今日の空のように氣持ちが晴れ晴れする。人間には解らないことが多すぎる。意図的に解らないことになっていると、感覚が示している。とにかく、今日は魚が三尾生まれた。
土曜日の低氣圧。深く眠る。日曜日に仕事をすることはあるが、土曜は休む。新聞の朝刊に載る四コマ漫画の趣で、クロネコミックの四コマをホームページMIMMとfacebookにアップする。一週間の締め括りとして、自分でも見るのを楽しみにしている。
そしてお茶。連休前の金曜日、朝から目まぐるしい。締切相手に、あれこれしている間に日暮れる。時間ぎりぎりでの仕事の運びに、苦笑しながら予定をこなしホッとする。
原始時代は愛と平和に充ちていたか。原始の頃は今よりも優れていたか。文明は健やかな文化を育み、愛と平和につながっているだろうか。原始の眼を持ち、未来を透かし見る。
SCENT OF YORK.
Logo Design:Mic*Itaya
Design Assist:Ayako Sakai, Mic*Itaya Design
Client:YORK.
Date:22nd Sep.2021
https://york.theshop.jp
http://york-tokyo.com/
強がりも言えば、弱音も吐ける。よく食べ、よく眠り、よく笑うこと。笑い飛ばすのは難しいこの世、あらゆる点で自然であろうとすること。環境はもちろん、自然の持つ力以上のことがあろうか。ほとんどのことが不自然。
このひと夏で、鉢替したサボテンが目立って大きくなったように感じる。よしよしと声をかけるが、撫でるわけにはいかない。
通りがかりの神社の杜で、今年初めてつくつくほうしの声を聞く。過ぎ行く夏の尻尾を踏んだような、小さな驚きと喜び。
CURONECOMIC
CLOUD
MEDALS
CLASSICS THE SMALL LUXURY
“Once a month gallery 9月 CURONECOMIC”
2021年9月25日土曜日/ミック・イタヤ デザインのハンカチーフが発売されます/4コマ漫画“CURONECOMIC”CSLブランドのキーモチーフ「天使」「薔薇」「ハート」を描いた“CLOUD”“MEDALS”の3種です/ハンカチーフ各種¥2,200税込/取扱商品は店舗により異なります/ご用意した数に限りがありますので無くなり終了となります
https://www.classics-the-small-luxury.com
CURONECOMIC
size : 410x410mm
colour : gold, blue, pink
material : cotton100%
CLOUD
size : 410x410mm
colour : blue
material : cotton100%
MEDALS
size : 410x410mm
colour : navy, pink
material : cotton100%
ART WORKS : MIC*ITAYA
DESIGN ASSIST : AYAKO SAKAI
CLIENT : BLOOMING NAKANISHI AND COMPANY
RELEASE DATE : 25th September 2021
存在の魂の所在について顕せるか。徒然や鏡花など、古典から現代に続く、優れて好きなものに触れるにつけて、先人の智恵や見識が未来への糸口を感じさせ指し示す。
能舞台の写真展。古の記憶を辿り、想いを馳せる機会。能の何を写真に収めるか。能の過去や現在、未来に在るものを撮り、自在に顕すことが出来るものか。絵画作品製作においても同様に。
毎日、少しずつ描き進める絵がある。昨日は葉、今日は花、ゆっくりと。そっと触れて撫でるような筆致で一日のうちの1、2時間、画布の上に静止した絵に、ゆったりとした速度が息吹く。
子供の頃、九九には悩まされ苦苦だった。無条件に暗記暗唱すれば良いものを、意味が納得出来ず、受け入れないので、歌うようには覚えない。いつしか覚えたが、今でも頭の仕組は変わらない。
夜の静寂を編む虫の音には、美しく儚く、織り成された永遠への讃歌を聴く。夜の帳の彩り。これもまた、この星の歌。
リュートの音色が好きだ。就寝の時間になると必ず聴く。この好きは他の好きとは趣が異なり、眠りへの深い安らぎと共にある。奔放な一日を何事も無かったように締めくくる。
PIRATE RADIO PLAYLIST
デヴィッド・バーンのポートレイトと彼を特集した桑原茂一氏の主宰するFREEDOM DICTIONARYに因みPIRATE RADIOで配信した60分の選曲プレイリストです。以下のサイトにアクセスしていつでも何回でも聴くことが出来ます。
https://www.mixcloud.com/moichikuwahara/
アルバム”8rednoW”の発売とツアー”Departures”を控えたdip in the pool のアルバムイメージキャラクター、フライヤーのためにウルスラがジャンプするポーズをスケッチする。ウルスラは、甲田さん、木村さんと乗客のみんなのパイロットとして旅に出る。いつだって僕らは旅に出る。音楽と風と光を連れて。
祝祭の日々と、人々が心から望む、普通の日々が無言ですれ違う。挨拶もそこそこに。
煎餅が届いた。頼んでおいて、想像以上の量に驚き、嬉しい。どこに仕舞っておこうか、用意した場所には納まらない。幼時、米を食べなくなって困った時に、煎餅を与えたら美味しそうにしゃぶって食べる様子に、ホッとしたと両親から聞いた。納豆と秋刀魚と煎餅は、僕を育んだ食べ物だ。
PACKAGE DESIGN
KYET THAR HIN/Myanmar Chicken Curry Mild
ART DIRECTION : MIC*ITAYA
GRAPHIC DESIGN : MIC*ITAYA, AYAKO SAKAI
CLIENT : HIRO TOKYO
RELEASE DATE : 2021
PIRATES RADIO、端末のトラブルで放送を聴けず。僕らしい。聴かずとも音楽は鳴るし、聴く人々を想像することは出来る。選んだ音楽が全てを届けてくれる。
ソファに横になり瞳を閉じ、雨音を聴きながら、愛こそが表現の全てだと思う。雨もその音も自然の創造物だが、聴く者が有ろうが無かろうが、波音や風音と同様に奏でられる。そこに愛を見出だし、この星の歌を聴く。
草の上を吹く風に、虫の音も揺らぐ。緞帳の向こう側から、大道具、小道具のぶつかり合う音が聞こえる。幕間の演物の手際が悪く、役者も慌てている様子だ。舞台の準備が間に合わない。衣装も化粧も、台詞もとんちんかんな芝居。風も虫の音も正直に美しい。
何事も、心配し始めれば心配の種は尽きない。ゆえに種は眠らせておく。芽を出す時期が来るまで。水を遣り、存分に育てられるようになるまで。
毎日が新しく、普通で特別な日なのはアリスが言うとおり。朝な夕な、神々と紙々に手を合わせて始まり、感謝して締めくくる。
日曜日のブランチ。リラックスして、サラダを食べる楽しみ。好きなもの食べたいものを何でも混ぜる。豪快にストイックに。
朝いつものラジオ番組を聴こうとすると、高校野球中継になっている。野球は好きだが生中継となるとことさら熱い。熱いお茶をいただく遅い夏。
乾燥機の不調で、修理人に診てもらう。スイッチパネル裏側に衣類などの綿埃が溜まり、電装部分に付着し、作動しなくなっていた。発火したりしないのだろうか。暑いので熱い方向に頭が働く。素人は氣付かず掃除出来ない思いもよらぬ場所。掃除だけで済んで良かった。
今頃この夏の最高気温を記録する。遊泳するように過ごす。残暑ざんしょ!
今日も残暑厳しい。こう暑いと頭が上手く働かず、身体もいつものようには動こうとしない。ゆっくりと過ごし、出来れば何もしないに限ると感じる。
ほんの少し雨が降るが、35℃近い激しい残暑に身も心も驚いている。