PICTURE DIARY 2707WE2022

ポーランド人を両親に持つカナダのピアニスト、ヤン・リシエツキ。彼が10代の頃コンサートを聴きに行ったことがある。ラジオで最近のライブ録音を聴いて、さらに素晴らしさを感じる。卓越した技術と才能による表現は、自然界の醸し出す音に限り無く近付くようだ。

ポーランド人を両親に持つカナダのピアニスト、ヤン・リシエツキ。彼が10代の頃コンサートを聴きに行ったことがある。ラジオで最近のライブ録音を聴いて、さらに素晴らしさを感じる。卓越した技術と才能による表現は、自然界の醸し出す音に限り無く近付くようだ。

フォーク、ロック、あるいはソウル。フォークやロックに感化された世代。音の世界から添加物を除去すると、聞こえて来るのは心や魂の物語。

間日。ことさら在るがままに流れ流され、素直に過ごす。

間合いを思う。何かするのに丁度良い時はあるものだ。同じように何もしない方が良い時もある。僕は短氣で、同時に目的を忘れるくらい氣が長い。馬鹿と言えるほど。そして馬と鹿が好き。

二匹のネコたち、夕方五時を過ぎると、仕事をしている机にやって来て、両端に侍る。スフィンクスのように。知らん振りしていると少し近寄って来て、開いた本や、描いている絵の上に遠慮せず、乗り、座り、腹這いになり欠伸など。もう今日は仕事終わりにして早くご飯ご飯。右手にすり寄り頭を擦り付ける、左手の上に腹這いになりゴロゴロいう。もう仕事にならない。終りにする。さあさあ、ご飯ご飯。

日々色々、細やかなことの歩みに寄り添い、定めた働きを相応しい時に行う。基軸に余裕を持ちながら。

受け継いだ小さな家は、関東大震災が起きた日に棟上げだった。来年百年になる。守り、活かす。

小さな時から絵を描くのが好き、工作が好き、工夫が好き。これから高い次元の、新しい技術習得は難しいかも知れないが、信念のまま、必要なところまで行こう。

すうっと手から線が放れる時、紙の上に軌跡が残り、印される。空中の手の動きの多次元の感覚。

海の日。NHKfmではユーミン三昧。ゲストの方々、佐野さんやユーミソさんの話も面白い。リクエストトップ50。どの曲が1位になるのだろう、興味深く聴いた。音楽活動50年を支えたコアなファンの情熱や熱意、強い想いがあるのを感じる。「守ってあげたい」、ファンからユーミンさんへのエール。

連休中日。明日も休日だと思うと素直に嬉しい。

子供の頃、庭のよもぎを摘んで、母や妹と一緒に作るよもぎ餅が好きで楽しみだった。今日食べたかからん団子は、餡を練り込んだよもぎの草餅を、サルトリイバラの葉で包んだ鹿児島の郷土菓子。美味しい。

嵐のような雨。降っては止み。止んでは降り。

ツール・ド・フランス山岳の3日間、最大23%の坂、歩くのすら難儀、ロードバイク登山。景色が楽しみ。

戻り梅雨。ロンドンのキュー王立植物園で新種のオオオニバス発見のニュース。本当に大きい。盆の入り。

思考や行いが短絡的だと感じる。そんなつもりは無いのだが、何かしようとして、ふと成り行きをなぞると、顛末がおっちょこちょい。

皆、自分を写す鏡を探してる。

天使になった鳩について考える。

漂うのが心地好いとしたら、風や流れが無垢だから。

驚きのニュース。理由や意味についての感覚は、人々の位置や立場によりその数だけある。

馬場先門所用。街の緑は宝。宝は緑。緑の葉、一枚一枚宝。そんな事を感じる辺り。

続いた暑さに、サボテンが大きくなった。

ちょっと放っておくと庭草が生い茂る。この小さなジャングルに住むものには素晴らしい世界だろう。僕は自分の庭への侵入者になる。

アメリカ独立記念日。福生に暮らした美大生時代には、横田基地が市民に解放され、アクロバット飛行などを披露していた。日本のアメリカ。アメリカの日本。今もアクロバット飛行は続いているか。

星のアトリエで昔の作品を捜索する。忘れていた面白いものに出会うこともあるが、過去の作品からは、自分自身と作品との普遍性と変化を感じて、これもまた遣り過ごすのにひと苦労。

久し振りに休養日。とはいえ片付けなど出来る範囲でせっせと。面白いスケッチなどが出て来て進まないのが常。

きちんとした目標を持つことが心の平安につながる。

大祓。暑さ、早い夏と思い清々しい。見るべきでないものは見ず、聞くべきでないものは聞かず、感ずべきことのみ感ず。強い陽射し、ジリジリと焼けるような陽射しを浴び、身体と心を健やかに保つように。身体に太陽、心に太陽。

原っぱ近くの家で貰い水。庭の水道から出る水が、蛇口をひねった瞬間お湯のように熱く、すぐにきんきんの冷水になり、頭から浴びると頭痛がする。草野球少年の夏。

人の魂と蛍の関係を信じる一人。

冷房は苦手なので、時々の除湿と扇風機が大活躍。何かにつけてグラデーションは大切だ。

真夏のような日。朝方から夕方まで集中して絵を描く。黒いTシャツに汗で塩の華が出来た。面白いデザインだが、プリントしても売れないだろうと笑う。

スケッチ、描き直しに次ぐ描き直し。丁度好い具合に完璧ではない絵が欲しい。

美しいもの、可愛いもの、それらを愛する心が作品制作の本質にある。分かち合い、喜び合う氣持ちが生きる。難しく考えてしかめ面をしていると、伝えたいことの裏側が忍び寄る。鏡を見る。

フランスにアンリ・ルソーという素朴派の画家がいた。ある時代を象徴する、最もフランス人らしい画家だと思う。下手なような上手いような絵に、行ったことも無いジャンルが描かれる。空想の世界。そこはフランスに産まれパリに住む異邦人が棲む世界。

時としてちょっと驚くこと。ラジオなどの出演者などが興奮したのか、声が甲高くなり裏返るのを聞くとき。

夏至。変わり目はいかにも変わり目。物事の行方もふわふわして、着地が決まるような決まらないような運び。

真夏日。自然は正直で素直。あらゆることの調和をはかり、有無を言わせず生きることを想わせる。

世界はステキな偶然に満ちている。

昼頃、無風曇天。演出の妙と不思議を感じる天氣。動かない空と、そよがない木の葉との。

行方不明だったデータ、ランディスクの中で無事見付かる。一安心。デジタル世界の旅、放逐された想像の翼と追跡者。

和光の内覧会へ。計らいで、屋上の時計台を見せていただく。時計台は地上から見たことしか無かったが、間近で見ると、空想の生き物に出会ったようだ。笑いが込み上げて来る。時計台を地上から見上げると、なぜああいう風に見えるのかと不思議な印象を抱いた。

いくつになっても知らないことは多い。いまさらながらに知り、愕然とすることもままある。人の振り見ての我が振り。自分のことが自分で分からない場合は多い。

出来るだけじっとする日。間日。次へ向かい、つなぐ一日。