PICTURE DIARY 2711WE2013
裏通りの小さな十字路を渡ってしばらく歩いたところで、後ろから子供の声がする。「ねえ、ちょっとまって」。自分に向けられたものとも思わずに歩みを進めると、もう一度声がする。振り返ると、ランドセルを背負いキャップを被った10才位の見知らぬ男の子が走り寄って来て、「なにじん?」、ちょっと困ったなと思いながら「日本人」と答えると、「ふーん」と言いながら矢継ぎ早に質問、質問、質問。「かぞくは?」、「うまれたのは?」、「なんてゆうえき?」、「けっこんは?」、「すんでるところは?」、「いくつ?」、「はいゆう?」、「どこいくの?」、「どこから?」、など脈絡があるような無いような。分かれ道でお互いの行く先が変わるまで。ぼくの質問には答えず。