金色の太陽が容赦無く照りつける 波打つ青麦を黄金色にして 娘たちの剥き出しの肌を小麦色に焼く 水着の下の白と太陽を遮る雲の白 人が溶けだすような汗の玉 レモン水の入ったグラスの滴が作る円い水溜まり 太陽が恵む数限りない出来事 どんな出来事も太陽には及ばず 虫眼鏡の下に小さな太陽を散歩させる 地図に焦げ目が付いて となりの町が燃え上がり 急いで地図を畳んで走り出す にわか雨がそばかすの頬を濡らして 振り返った肩越しに もう太陽は微笑んでいる