PICTURE DIARY 2110SU2012


森の中の古池に一羽の鷺が居て、彫刻のように微動だにしない。楕円形に近い紡錘形の体と羽根の間に頭をかくして、二本の足は池の水に屹立させたまま、じっと動かない。その静けさに満ちた景色からは想像もつかない程の気を発散させているのが理解るのでじっと見ていることは出来ない。古池と一羽の鳥の力強いオブジェのある自然。もうひとつの別の池で今度は白鷺が佇んでいる。これもまたじっと動かないかと思いきや、その長い首を逆向きの2の型にして見せたかと思うと、己が姿を水面に映して2羽の天地を逆にした白い鳥はゆうゆうと50m程ふわりと滑空して向こう向きになり、どうだい?とこちらを振り向く。

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