PICTURE DIARY 1908SU2012
代官山パントリーで東恩納裕一氏にばったりと会う。ヒルサイドテラスのギャラリーなど、周辺の各所で美術展の準備をしているな、と思ったら氏も出品する現代美術の企画展だと言うことだ。それにしても東恩納氏と会うのは福生以来か。電気が止められた時に電気を分けてくれた隣人で、同じ多摩美に通った同窓なのだ。あの頃の、上品で静かないたずらっ子なネコのような目付きも佇まいもまるで変わらない。氏と出会ったその一瞬だけ、70年代の多摩美と福生の風がさあっと吹いた。代表作、蛍光管を使ったシャンデリアのオブジェ作品は、今はもうコムデギャルソンの青山の店に飾られていないと聞いた。あの作品は好きだ。原宿へ、婦人服のデザイナー岡野隆司氏の主催するイベント「over flowing」を観にVACANTへ行く。先の2013SSのコレクションで会場を彩り構成していた音楽や絵を中心にして企画したライブステージ。岡野氏のFlower of Romanceの服を着て、岡野夫人のla fleurのコサージュを身に付けて。湯川潮音さんの音楽の世界には初めて接したけれど、声と詩、言葉が素晴らしい。特別な品格を持つ。吉野友加さんのアイリッシュハープ、さらに嶺川貴子さんの歌、小林エリカさんの絵、東野翠れんさんの写真、Dustin Wongさんのエレクトリックギター。好きな世界を観た、聴いた。