盆の送り。墓参。伯父の一人は硫黄島で戦死している。父とお盆の墓参りに行くと硫黄島は熱かっただろうと言って墓石にたっぷりと水を掛けるのが印象に深い。今日も炎天で墓参の人々や墓石、墓地の全体が陽炎の中にある。かんかん照りの下、提灯のロウソクが別世界を照らす標となって太陽からの光の風の中になお明るく揺らいでいる。帰路まだ人気の無い盆踊りの櫓を横目に見て、今日も雨と雷が来るかなと思う。
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