PICTURE DIARY 0108WE2012
以前に描いた作品のためのアイデアスケッチや、取り置いてある素材、未完成の油彩、途中で何ヵ月もの間休んでいるアッサンブラージュなどを見ていると、そこからまた接ぎ木をした枝のように成長した考えが新しい幹となる場合がある。作品が製作の途中で休止するには幾つかの理由があるが、最大のものは、修正しきれない違和感だ。強引に完成と言えるまで持って行く場合も勿論あるが、一度好きになれない、あるいは、気持ちが離れると言うことがあると取り戻せはしない。5年や10年もの間アトリエの片隅に置かれている未完の作品は多い。考えや力が定まり極まって新しいアプローチを進むには時間が必要だ。そして、そのように取り残された未完成があることなど忘れてしまうのも方法なのだが、忘れはしない。庭の植木のように剪定する必要があるのだろう。枝葉は放っておくことは出来ない。同様に、自然の成り行きに委ね、自由な方向に成長を任せる鷹揚も持ち味だ。