PICTURE DIARY 3103SU2012
風と雨が強い。桜のつぼみは固そうだがもう一息だろう。星のアトリエの梅の花はほとんど散りかけている。手水の脇の水仙は昨年工事に入った際、踏まれ荒れ果ててもうだめになってしまったかと思っていたが、のびのびと咲いて眼を喜ばせ、香りをひそやかに漂わせている。梅の香から水仙へと。雨の夕方TOKITOの展示会へ。到着早早「ミックにはこれ」と言いながら明らか僕に似合うだろうと思われる、毛のフード付濃紺のウールカシミヤハーフコートを吉田十紀人氏みずから試着させてくれる。しばらくして田辺三千代さん現れる。いつも縁起の良いメールなど送ってくださって、元旦の富士の写真など拝まさせていただいている。変わらず美しく、何やら新しい仕事の相談でもあるらしく、ちょっと楽しみな感じ、吉田十紀人氏とも久し振りに何か一緒に出来ると嬉しい。夜になって以前に買い置いたリシャール・コラス氏の「旅人は死なない」を読み始めるが、その冒頭の短編を読み、近頃の出来事に連なる運命を感じる。北アメリカの先住民の話。ナバホ族アナサジ族の聖地についての、そして縁の話。今の僕には必然的な偶然の連鎖が続いている。そのこと事態が問いであり、同時に回答だ。