PICTURE DIARY 0808WE2018
台風13号が近付いて来る。前触れの雨風が、傘を持つ手に力を入れさせる。先日までの灼熱が、嘘のように鳴りをひそめて遠ざかる。また戻って来るのだろう、頭上の雲間で素知らぬ顔して一服する夏野郎が見える。台風一過のほとぼりが冷めた頃、甲子園で高校野球が開幕し、広場平和記念日、長崎原爆の日、終戦記念日が来てお盆が過ぎた頃、この夏の真ん中に置いて来た灼熱を懐かしむことがあるだろうか。硫黄島で戦死した伯父の墓に、暑かっただろうと語りかけながら柄杓の水をかける今は亡き父の姿を想う。