PICTURE DIARY 0305WE2017
バスが日の丸を掲げて走って行く。月の乙女たちをゆっくりとスケッチする。描き込んでは消し描き込んでは消し。水やりをして可愛らしい野菊の枯れた葉を落とす。膨らんだ薔薇の蕾を眺める。水をやる。車で踏切を渡るとき、右手50メートルほどのところに電車が止まって、乗客たちが線路上をゆっくり歩いて来る。まるで通りすがりの幻のよう。故障なのか事故なのか。スケッチの線を重ねて強くする。鉛筆の触れる、ほんの0.1ミリの太さやはね、かすれの具合で表情が去る。現れる。