PICTURE DIARY 2306TH2016

PD20160623s
ポーランド大使館での遠藤郁子ピアノリサイタルに行く。ショパンのノクターン、エチュード、マズルカ、ポロネーズなど、よく知る曲ばかりを堪能する。振袖着物姿で演奏なさる遠藤さんは、最初のタッチから生と死とに直面したような魂のピアノ。椅子に座ってじっと聴くには堪え難い息苦しさと解放感があり、大浪小浪のように寄せては返す感情の出入り激しい有り様に翻弄され、これが遠藤郁子のショパンかと感じ入るばかりだった。終演後、百名程の聴衆で満席となった会場の仕切りを外し、軽食とカクテルのパーティーが持たれたが、強い余韻の中では味わうどころではなく、遠藤郁子さんにご挨拶をして、後はぼんやりと人を眺めているばかりだった。振袖とポーランド、そしてショパン。民族の血がゆったりとうねっている。

Leave a Reply