PICTURE DIARY 1606TH2016
懇意の大工兄弟が手掛ける現場を見学に行く。築300年以上も経つ古民家のリノベーション。葺き替えが困難になり、トタン板に覆われていた茅葺きを落とし、建物全体を約1メートル持ち上げ、耐震構造の土台をコンクリートで作り、スケルトンになった家を下ろし、瓦屋根にした。建物全体の歪みを調整し、隅々にまで手が入り、気の通った仕事振りに感嘆する。屋根裏を二階にして黒々とのたうつ大蛇のような梁がこの家を守って来たのだ。そんな建物に充分な敬意が払われた作業の様子に心が健やかになる。施主にもご挨拶の機会を得、この家の完成を見たいものだと密かに思う。