PICTURE DIARY 1911FR2021
仕事に大小無く、只こつこつと。
仕事に大小無く、只こつこつと。
明日の部分月蝕。古の人々を想う。月は観ずに感じる。
彫刻は、木や石や金属の内に眠り、埋っていたものを削り出す、またはなりたい形を思い出すような作業のことか。傷だらけの美。絵は、植物や石の粉を壁に擦り付ける。岩壁が感光する。自然の世界に微睡むものを揺り起こす。太古の材自体の […]
芭蕉命日。永遠のキーパーソン。
寒くなってきたので身体を暖める。冷えは禁物。心も身体も。
. 趣味と言えるものが無いなと思う。車を運転するくらいか。しかし、音楽を聴くのと同じで趣味とは言えない。車もエンスージアストともなれば趣味と言えるだろうし、音楽も好きなリュートなど奏でるようにでもなれば。
今頃、dipは京都でライブステージだろう。成功を祈る。デビューの頃からの付き合い。GONTITIとも東京初見参の時から。GONTITIとdip in the pool。変わらず素晴らしい。いつも応援している。
日記に日付を記すとき、二度と無い今日という一日を想い、心のなかでありがとう、とささやく。そして思い起こす、今日という一日の出来事。
夕食後のリラックスタイム。ヒーター前にそれぞれの小さなベッドを用意して、ナイスを呼ぶと、いかにも嬉しそうに弾んだ足取りでやって来る。ところが、壁の陰からアリスが飛び出て、ナイスの前を横切り、並べてあるベッドに先に入った。 […]
点であり線であり面であり立体の時は流れる。流れを遡ることも出来れば、留まることも出来、流れより速く進むことも出来る。流れに任せているのがこの世の時の姿。全ての流れは同時に存在している。何処に行こうが向かおうが本来自由。
二週間振りの本格的な雨。すっきりと起床したが、外出予定は取り止め、アトリエでの作業に専念する。形や色が頭の片隅で間を整え、外に出るのを待っている。そのお出座しを手伝い、早く見たい会いたい喜びたい。
氣の利いた状態と存在。簡単で難しいことのひとつ。
作品製作、写真撮り、選定。氣持ちの集中と周辺環境の折り合う時間の演出。氣持ちを集中するのは自分の領分だが、環境の全てとなると思うに任せない。どのような環境や状況でも充分な製作が出来るように。
足りない画材を買いに出る。この夏の間、7月から少しずつ描き続けた作品を屋外に出し、太陽と風で仕上げる。
さあ仕事、よしここから、という刹那横槍。槍の主に他意は無し。検討外れな発言や事象を無毒化し、美しく新しい力に変えてこそ創意。氣持ちの回復に3時間。そんな連続の日々。
よく歩く。じっと考えているより歩く。
散歩、それもまた旅行。 環境、ひともまた自然。 地球、ここもまた宇宙。
未だ青々とした筑波。この山の佇まいが好きだ。小学校何年生だったか、遠足で頂上まで登った。女体山から男体山へのくびれた草原で昼食となり、元氣のよい男の子たちは先生方の注意を聞かずに歓声を挙げて走り下りた。ふわりと身体が浮い […]
選挙と結果。投票しないことには話にならない。この国に生まれ住む者として、過去、現在、未来に、明確な意思を表し、反映する小さくて大きな第一歩。しっかり歩むために。
小雨降る夕刻、写真展を見に出る。渋谷の、以前はBEAMS CAFEのあった場所。建物は内装外装共に変わったが、筐体はそのまま。2階に上がると、残像のように展覧会を開いた時の様子が甦る。変化して止まない今とこれから。
始めるまでは億劫で、いざ取り掛かってみると止められなくなる。始めるまでは高揚し、いざ手を付けてみると止めたくなる。前者の場合程々で止め、後者の場合直ぐ止める。
好きな本を音読する。音読は言葉が耳からも入る。五感で読む。目で読み、声を耳で感じ、本を手に持つ重みと、ページを捲る指と紙の感触、インクと本の匂い。そうなると品はないが、指を舐めてページを捲るのは当然で必然なのか。そんなこ […]
髪が伸びた。確か3月に行き、肩にかかる。3月は長い髪をいつものように短くして、なぜかしっくりしなかった。もう少し伸ばす。
世界の文化が交わり、日本人は外郭の肌が馴染める部分を取り入れる。深い根までは掘らないようでいて、いつの間にか丁寧に掘り起こし、知らない顔をする。無邪気に楽しくしていたい。痛いのも笑って平氣な振りをする日本人の処世。国民性 […]
期日前投票する。決めたら早々に。皆川末子さんの布絵展を見る。過去と現在と未来へ、布が糸で重ねられ、繋がる。古の美と未来への日本の美。
何回も口に出し言いたくなる名前。「ウミトダバラ」、日韓ワールドカップ、トルコ代表の選手。「ゴメスマルチャンテ」、サイクルロードレースの選手。「ペドロロドリゲス」何の人だったか。
寒くなると黒のタートルを着る。無造作に脱ぎ捨て、そのまま着ることも多い。やおら被ると、後ろ前になる確率は高い。日常の他愛ないことのひとつ。
銀座へ。友人の西成田育男個展、シロタ画廊。令夫人、西成田洋子個展、コバヤシ画廊。同時期の開催。洋子さんの集積された立体は、這いつくばって立ち上がり、無言の詩を吟う。育男氏の抽象からは、永遠の心象風景、音楽ではない音楽が聴 […]
面倒臭いという言葉、何を面倒臭いと感じるかは人それぞれ。面倒臭いことを避け、淘汰しようとするのがこの世の成立ちかと思えば、面倒臭いを宝として過ごす。反面、素直に楽を選ぶ自分も居る。未来への葛藤。
人は、自分が良いと思うものを勧めたがる。あるいは、良いと思うものを一人占めしたいと思う。心の平穏と自由がなにより。